クリスパー(CRISPR)はこれからだよ
WIREDに気になるタイトルの記事が上がっていた。
CRISPR(クリスパー)とはなんぞやという方も多いと思う。超ざっくり例えればDNAを編集するためのハサミだ。似たようなので昔から遺伝子組み換え技術というのがあるけど、あれの精度をめちゃくちゃ高められる手法と言ってもいいかもしれない。ちゃんと知りたい方はこの書籍がオススメ。
ゲノム編集とは何か 「DNAのメス」クリスパーの衝撃 (講談社現代新書)
- 作者: 小林雅一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/08/18
- メディア: 新書
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要するにDNA配列を高精度で編集できるやべー技術なんだけど、上述のWIREDの記事では一種の危険性が見つかったよっていうお話。タイトルで煽られてるようにクリスパーがもうダメという話ではない。
このような研究や議論はどんどん行われるべきだと思うけど、メディアがネガティブなイメージをばらまくのはやめて欲しいよね。例えば数年前にMt.GOX(マウントゴックス)が破綻した時もビットコインもとい仮想通貨は悪だ!みたいな情報が流れて今もその名残りはあると思う。あれは別にビットコイン自体に大きな問題があったわけではない。テクノロジーの本質に目を向けずに悪い側面がピックアップされてさらに誤解を生むのは悲しい。
まぁゲノム編集に関しては生態系を大きく変えうる可能性もあるから、かなり慎重に進めるべき研究なのは間違いない。テラフォーマーズばりの国際戦争起きる可能性もあるしその辺の調整とかどうなっていくんだろう。とはいえやっぱりテクノロジーのスケール感が大きすぎてすごくワクワクする。
個人的にゲノム編集・量子コンピューター・ブロックチェーンはそれぞれ世界、人類史を大きく変える可能性があると思っている。10年後なのか20年後なのか、はたまた更にその先なのか。意外と実用化されずに終わるのか、はたまたそれ以上のゲームチェンジャーが現れるのか。そんな妄想をしている時間が楽しいよね。