クリスパー(CRISPR)はこれからだよ

WIREDに気になるタイトルの記事が上がっていた。

 

wired.jp

 

CRISPR(クリスパー)とはなんぞやという方も多いと思う。超ざっくり例えればDNAを編集するためのハサミだ。似たようなので昔から遺伝子組み換え技術というのがあるけど、あれの精度をめちゃくちゃ高められる手法と言ってもいいかもしれない。ちゃんと知りたい方はこの書籍がオススメ。

 

 

要するにDNA配列を高精度で編集できるやべー技術なんだけど、上述のWIREDの記事では一種の危険性が見つかったよっていうお話。タイトルで煽られてるようにクリスパーがもうダメという話ではない。

 

このような研究や議論はどんどん行われるべきだと思うけど、メディアがネガティブなイメージをばらまくのはやめて欲しいよね。例えば数年前にMt.GOX(マウントゴックス)が破綻した時もビットコインもとい仮想通貨は悪だ!みたいな情報が流れて今もその名残りはあると思う。あれは別にビットコイン自体に大きな問題があったわけではない。テクノロジーの本質に目を向けずに悪い側面がピックアップされてさらに誤解を生むのは悲しい。

 

まぁゲノム編集に関しては生態系を大きく変えうる可能性もあるから、かなり慎重に進めるべき研究なのは間違いない。テラフォーマーズばりの国際戦争起きる可能性もあるしその辺の調整とかどうなっていくんだろう。とはいえやっぱりテクノロジーのスケール感が大きすぎてすごくワクワクする。

 

個人的にゲノム編集・量子コンピューターブロックチェーンはそれぞれ世界、人類史を大きく変える可能性があると思っている。10年後なのか20年後なのか、はたまた更にその先なのか。意外と実用化されずに終わるのか、はたまたそれ以上のゲームチェンジャーが現れるのか。そんな妄想をしている時間が楽しいよね。

 

wired.jp

アニメ「エロマンガ先生」に癒やされた3ヶ月

ちょっと前にアニメ「エロマンガ先生」の最終回を観終えた。

 

Amazonプライムビデオで、なんやこの突飛なタイトルの作品は!と思って何気なく観始めたらすっかりハマってた。

 

 

ハマったポイントはいくつかあるんだけど、とにかくメインヒロインである紗霧が可愛すぎる。表現がめちゃくちゃうまいと思ったら、クレジットに紗霧アニメーターなる役職が。力の入れ方が凄まじい。

 

今回、女の子の芝居が得意な小林恵祐さんというアニメーターに、紗霧の重要なカットを専門で描いてもらっていて。コンテの段階で各話10カットくらいの「紗霧カット」を指定して。そこだけをお願いしているんです。

 

www.excite.co.jp

 

紗霧以外にもサブヒロインが4人出てくるんだけどこれがまたみんな可愛い。伏見つかさ(原作者)先生のヒット作である俺妹こと「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」も最近全部観たんだけど、2作とも魅力的なサブヒロインの描き方がすごくうまいと思った。主人公ハーレム系なラノベ作品って結構あるけど、全ヒロインのIFルート観てみてえ!って思わされたのは伏見先生の作品だけかもしれない。とりあえず2期やってくれたら嬉しい。

 

OPとEDも好みでiTunes Storeで買ってからしょっちゅう聴いてる。作中BGMも良かったからサントラ欲しいくらい。

 

 

Amazonプライムビデオを始め配信してるサイトいくつかあると思うので、気になる方はとりあえず1話だけでもぜひ。

アジア太平洋卓球リーグ「T2」がおもしろい

昨日から新しい卓球のプロリーグ「T2」が開幕した。

 

ざっくり説明すると世界の各国から24名の男女トップ選手が集まり、4チームに分かれ約半年間で全228試合のスケジュールをこなす。賞金総額はなんと150万ドル。

 

日本男子からはリオ五輪銅メダリストの水谷隼、その水谷を破り世界選手権ベスト8入りし、彗星の如く世界に名を轟かし始めている14歳の張本智和も出場する。女子からはみうみまと並んで活躍している16歳の早田ひなが出場。その他にも各国ベテランから若手まで、卓球ファンなら垂涎もののメンバーが集っている。

 

このリーグの革命的なポイントは、すごくエンタメ精神に溢れているという点だ。卓球をクールなスポーツに見せようという心意気をすごく感じられる。試合が24分の時間制限付きだったり、チームの勝敗が総セット数で決まったり、ユニークなルールもいくつかある。

 

プロモーション映像はまるで海外のドキュメンタリー番組をみているかのよう。会場はハリウッド映画でも使われる撮影スタジオらしい。

 

youtu.be

 

いくつか試合をみたけど、選手たちが楽しそう。魅せることを意識して普段と若干違うプレーをしてる選手もいる。スーパープレイして思わず笑顔の丁寧ちゃんすごく可愛い。

 

ボールボーイがいるから選手がボールを遠くまで拾いに行く必要がないってのも卓球界的には新しい。選手が思わずいつもの癖で拾いに行っちゃう感じ、人間の習慣ってのは面白いよね。

 

なによりプロの試合を定期的に見られる機会ができたのはすごく嬉しい。私が学生の頃なんて地上波での放送も滅多に無ければネット上にも全然動画がなかった。卓球好きにとってはどんどんいい時代になってると思う。これからも楽しみにしたい。

 

 

 

 

「ブロックチェーンの衝撃」を読んだ

ブロックチェーンの衝撃」を読んだ。 

ブロックチェーンの衝撃

ブロックチェーンの衝撃

 

 買ったの去年の9月っていう。興味本位で買ってちょろっと読んで続きを読んで無い本がたくさんある。こういうの消化できるとちょっとスッキリするね。

 

ざっくり書くと詳しい方々が様々な視点でブロックチェーンの技術や将来性などを語ってる。個人的には既知の情報が多かったけど、ブロックチェーン界隈の概要を掴むには良い1冊かもしれない。

 

とはいえ技術的な説明に関してはより具体的なものが出ているし、業界動向の情報ソースとしては古くなってるから手放しではオススメできないかな。たぶん買ったタイミングだったらもっと高評価だったと思う。まぁこの辺は業界のスピード感が速すぎるからしょうがないよね。

 

とりあえず今はミニマムな形でお遊びプロジェクト始めたいんだけど、なにつくろっかなーって考え中。HyperLedger FabricかNEMいじってみようかな。

 

「批判なき政治」を批判する

元SPEEDの今井絵理子氏がTwitterで「批判なき選挙、批判なき政治」を目指すと言って話題になっていておもしろい。

 

anond.hatelabo.jp

 

togetter.com

 

ざっくり書くと今井氏が批判という言葉を悪いことといったニュアンスで使ってるんだけど、いやいや批判ってそうじゃないだろうと。もしかして現代の若者にとって批判ってそういう解釈になっているのか?的な議論が盛んに行われている。

 

私は20代後半だが批判という言葉が悪いものだとは捉えてなかった。文学、音楽、映画などエンタメが好きで育ってきたからかもしれないけど、批判があってこそより良いものが生まれると考えているタイプだ。だからこの件はハッとさせられた。

 

批判という言葉の意味を調べると、解釈のひとつとして「人の言動・仕事などの誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じること。」デジタル大辞泉では定義されている。

 

kotobank.jp

 

批判という言葉のイメージが悪口を言われるということになっている気がする。というか非難とごっちゃになってるのかな。

 

kotobank.jp

 

 

私個人の解釈としては「あいつはダメだ」「この作品は気に入らない」なんてのはただの悪口で、「ここは良くないけどこうしたらもっと良くなるのではないか」って感じの建設的な意見や、良い点悪い点の双方が述べられているものが批判だと思っている。だから批判は積極的にされるべきという考え。

  

今井氏のニュアンスはたぶん「文句言われない政治を目指して一生懸命頑張ります」的な感じで決して「イエスマンだらけの世の中にします」ってことではないと思う。日本語って難しいね。

 

これは批判か、悪口かっていう判断が出来るAIがあったらおもしろそう。それを用いた批判は通すけど悪口は通さない匿名サービスとかあったら流行るんかな。荒れない2ちゃんねる的な。でも結局それってAIの判断基準云々で揉めそうな気もするなー。っていう空想してる時間が1番楽しかったりする。

 

個人的に悪口や人格攻撃は時間の無駄だと思ってるからもっとゆるい世の中になったらいいね。

consensus2017報告イベントに行ってきた

 

consensus2017報告イベントというブロックチェーン関連のイベントに行ってきた。

 

eventregist.com

 

業界の最先端事情を語るってことで、コアな話が多くて面白かった。具体的な内容書くのめんどくさくなるくらいには濃かった。特にシビラの篠原さんがぶっ飛んでて最高。めっちゃロックだわ。行ってよかった。

 

ブロックチェーンに関しては1年前くらいから業界動向追い始めてるんだけど、改めて最近おもしろくなってきたなーという感じ。ビットコインを始めイーサリアムやリップルとかの仮想通貨の投機対象としての話題性然り、ICOバブルによってベンチャー界隈が色めき立ってる感じ然り。

 

でも個人的には市場的な盛り上がりに対して技術的な不安点が多すぎるよなぁって感じ。今まさにビットコインは仕様変更に関して大揉めしてるし、イーサリアムも求められてるビジネススキームに耐えうる実用性は現状無いと思う。期待感だけどんどん膨らんでて現実が全然追いついてない。

 

というわけで今のバブルも弾けると思うんだけど、そうやってビルドアンドクラッシュしていく業界の荒波に身を任せてみようかなって最近決めた。エンジニアとして。具体的に何をやるかはまだ考え中だけど。

 

現実的な問題点は沢山あるけど、それを上回るくらいの夢があると思う。常にワクワクすることをしていたいね。 

システムを「外注」する時に読む本を読んだ

やまもといちろうさんのブログで気になって購入。

やまもといちろう 公式ブログ - 【書評】目次ですでに感動巨編『システムを「外注」するときに読む本』 - Powered by LINE

 

システムを「外注」するときに読む本

システムを「外注」するときに読む本

 

 

おもしろかった。タイトルだけ見るとちょっとお固そうな感じだけど内容は物語形式ですごく読みやすい。様々なプロジェクトで問題が発生し主人公が成長しながら解決していく。

 

私がプログラマという仕事を始めてからもう約7年半が経つ。最初の3年は小さい受託開発会社で働き、その後はずっとフリーランス。つまり「外注」される側の人間だ。大小を含めて30以上のプロジェクトに関わってきた。

 

システムが当初のスケジュールや仕様通りに納品されるという意味での成功をした案件なんてほとんど無く、更にビジネス的に成功したプロジェクトなんてあったかな、、という感じ。残念ながら。この本を読んで改めて痛感したのは要件定義とリスクコントロール超大事ということ。当たり前なんだけど、当たり前のことを当たり前にするのが1番難しいよね。

 

「外注」というのがテーマだから物語は主に発注者と開発ベンダの構図で語られるんだけど、これって自社開発に置き換えたら社長と社員みたいな関係性でも通ずると思う。だからシステム開発に関わる人は全員読んだ方がいいのではないかと。良書。